ことわざ・慣用句が覚えられない子への覚え方

教科のつまずき

何度も書いて練習したはずなのに、次の日にはもう思い出せない。ことわざや慣用句のプリントを前に鉛筆が止まる我が子を見て、「どうして覚えられないの」と言いたくなる日があるかもしれません。でも、覚えられないのにはちゃんと理由があります。

やみくもに繰り返すより、覚え方を少し変えるだけですっと入ることがあります。この記事では、家庭でできることわざ 覚え方のコツを一緒に考えます。

ことわざは「一緒に面白がる仲間」になるのが近道
ことわざは「一緒に面白がる仲間」になるのが近道

なぜ覚えにくいのか

「覚えられない=やる気がない」ではありません。ことわざには、つまずきやすい特徴があります。

✔ 覚えにくい理由

① 言葉と意味が結びつかない……音は覚えても意味とセットになっていない。

② 数が多い……一度にたくさんは頭がいっぱいに。

③ 使う場面がなく丸暗記に……テスト用の記号になってしまう。

④ 昔の言葉でイメージしづらい

まず3つの違いを軽く整理

厳密な定義より、ざっくりの手ざわりで十分です。

まぎらわしい3つを、ざっくり整理ことわざ例:急がば回れ慣用句例:油を売る四字熟語例:一石二鳥どれも「気持ちや様子をうまく表す、昔の人の言葉」
図解1:厳密な分類より「なんとなくの手ざわり」で十分です

覚え方のコツ:意味を「絵・場面」とセットに

いちばん大切なのは、音だけで覚えず頭の中に映像を描くこと。意味を簡単な絵にしたり、家族の出来事に置きかえたり。

「言葉」と「意味」をセットにして覚える猫に小判価値がわからない人には無駄あとの祭り手おくれ・間に合わない
図解2:音だけでなく、意味・場面・絵とセットにすると記憶に残ります

日常で使い、遊びの力を借りる

親がふだんの会話でさりげなく使う(「善は急げ、さっそくやろうか」)のがいちばん効果的。あわせてことわざカルタ・学習マンガ・穴あきクイズで楽しく触れましょう。一度に詰め込まず、一日ひとつ、由来も知るとさらに記憶に残ります。

夕食の会話でひとつ使ってみる、それだけで十分
夕食の会話でひとつ使ってみる、それだけで十分

親の関わり方(NG・OK)

✕ NG 「何回書いたら覚えるの」「意味も違うでしょ」
◎ OK 「これ知ってるの!?すごいね」「知らないのがあったら一緒に調べよう」
📚 出典・参考
文部科学省『小学校学習指導要領(平成29年告示)・国語』では、ことわざや慣用句などの語句は中学年(第3・4学年)以降で扱いが本格化します。低学年は「言葉って面白い」という感覚を育てる時期です。
参考:文部科学省 小学校学習指導要領(国語)

「意味を絵で理解」が遠回りに見えて近道

ことわざや慣用句は、字づらだけを丸暗記しようとすると、すぐに抜けてしまいます。「猫の手も借りたい=とても忙しい」のように、意味を“場面の絵”とセットで覚えると、記憶に残り、使えるようにもなります。急がば回れで、まず意味とイメージから入るのがコツです。

つまずきパターン別サポート

丸暗記で意味とセットにならない

言葉だけを何度も書いても、意味が結びつかないと忘れます。「これってどんなとき使うと思う?」と、身近な場面に置きかえて話すと、ぐっと定着します。親子で“使ってみる”のがいちばんの練習です。

ことわざ・慣用句・四字熟語がごちゃ混ぜになる

細かい分類は今は気にしなくて大丈夫。ざっくり「昔から言い伝えられた教え(ことわざ)」「体の一部などを使った言い回し(慣用句)」くらいの理解で十分です。まずは意味が分かって使えることを優先しましょう。

使う機会がなく忘れる

覚えた言葉も、使わなければ抜けていきます。日常の会話で親が先に使ってみせる(「今日は猫の手も借りたいね」)と、子どもも自然にまねして定着します。

家庭でできる、ことわざ遊び

  • ことわざカルタ・マンガ・辞典を「読み物」として置いておく
  • 1日1つ、その日の出来事に合うことわざを親子で探す
  • 意味を当てるクイズを出し合う(正解より楽しさ優先)

テストでよく出るタイプと対策

テストでは「意味を選ぶ」「空欄に言葉を入れる」形が多く出ます。だからこそ、丸暗記より“意味の理解”が得点に直結します。動物・体の部分・数字が入ることわざはよく出るので、そのグループでまとめて覚えると効率的です。

よくある質問

Q. どのくらいの数を覚えればいい?

A. 数を追うより、知っているものを“使える”状態にするほうが大切です。まずは有名な20〜30個を、意味とセットで確実にしていきましょう。

Q. 四字熟語も一緒に覚えるべき?

A. 混乱しやすいので、まずはことわざ・慣用句から。余裕が出てきたら四字熟語に広げると、無理なく積み上がります。

まとめ

覚えられないのは努力不足ではなく、言葉と意味が結びつきにくいという性質のため。ことわざ 覚え方のコツは、絵や場面・遊び・日常会話を通して意味ごと体にしみ込ませることです。

今日は夕食の会話でひとつ使ってみる、カルタを一回やってみる。それだけで十分。親子で言葉の面白さを味わいながら、少しずつ増やしていきましょう。